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サザエさんの家についての考察

  • 執筆者の写真: 憲正 久松
    憲正 久松
  • 5月11日
  • 読了時間: 3分

更新日:6月30日

国民的一家のおうちについてまじめに考えてみました。

古き良き時代ならではの部分と現代でも通じる部分があると思います。


建築概要

用途:一戸建ての住宅(二世帯住宅)

構造:木造 平屋建 

面積:約122㎡(37坪)


家族構成

親世帯(磯野家)

夫婦(ナミヘイとフネ)+子供二人(カツオとワカメ)

子世帯(フグ田家)

夫婦(マスオとサザエ)+子供一人(タラ)


若夫婦の奥さんの実家での同居なので、いわゆる嫁姑問題などは心配ないパターンです。

マスオさんの優しい性格もあって同居がうまくいっていると思います。

サザエさんの家平面図
サザエさんの家平面図

[マスオ・サザエ・タラの部屋]

南東の一番良いところにあり、ナミヘイとフネの娘夫婦に対する愛情を感じます。

親の部屋と離れており、兄弟の部屋とも廊下をはさんでますのでプライバシーが守れるよう配慮されています。

ただ、布団を入れる押し入れの幅が狭いのが残念です。


[ナミヘイ・フネの部屋]

大きな床の間と飾り棚がある立派な部屋になってます。

ナミヘイがカツオたちをしかる時に父の威厳を示すのにはよいですが、寝室をかねることを考えるとやはり押し入れがほしかったと思います。

おそらく隣の客間にある押し入れに布団をしまっていたと思われますが、毎日フネさんは大変だったと思います。

高齢夫婦にとって、トイレや風呂が近いのはとてもよいと思います。


[カツオ・ワカメの部屋]

子供部屋のような勉強をする部屋については北側の落ち着いた光のほうが集中しやすいので北側の部屋でよいと思います。

二人が成長して別の部屋にしたくなった時どうするかが悩ましいです。


[茶の間・台所]

家族が集まる茶の間や主婦がいる時間が長い台所は本来南側が望ましいと思いますが、この時代では客間のほうが優先されしょうがなかったのでしょう。

台所に勝手口があるのはゴミ出しなどとても便利です。この時代のように三河屋さんが御用聞きに来ることは現代ではまず無いと思いますが…


[洗面所・浴室]

台所のすぐ隣にあり洗濯などの家事動線が短くて便利です。

とても広い風呂になってます。ナミヘイさんのこだわりでしょうか。


[客間]

家の中心の南側でとても良いところにあります。こういう時代だったのでしょう。

この部屋に仏間があるのですが、通常仏壇の向きは東向か南向きとされてますがここでは西向きになってます。また、仏壇の後ろに廊下があってはいけないという人もいますのでちょっと心配です。


[広縁]

これだけ大きな広縁を作るのはコスト的にはたいへんだと思いますが、タマの昼寝場所、ナミヘイさんが碁を打つ場所、お月見の場所等々利用価値の高いスペースです。

設計・監理

久松建築計画

〒444-3505

愛知県岡崎市本宿町上ノ山22

TEL:0564-48-5888

MAIL:hisakn@gmail.com

一級建築士事務所

愛知県知事登録(い-6)第8069号

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