top of page
All Posts


設計事務所orハウスメーカー
ハウスメーカーや建設会社に依頼するのと違い施工から切り離された設計事務所でなければできないことがあります。 設計事務所に依頼するメリットをいくつかあげてみますので依頼先を迷っている方は参考にしてください。 01 設計事務所のノウハウが詰まった図面がある ハウスメーカーや建設会社の場合は両手で(場合によっては片手で)数えられる程度の図面で家をつくっているところが多いように感じます。ある程度標準化されているからそれでも大丈夫なのかもしれませんが、それではこだわった家はできないように思います。 一方、私たちが設計図を作るとかなり多くの枚数になります。(標準的な木造2階建ての住宅でA3の図面が50~70枚ぐらいになります)意図した建築をつくろうとするとどうしてもそれぐらい必要になってしまいます。 つまり、設計事務所のノウハウが詰まったしっかりした図面で家づくりを行うことができます。 02 しっかりした対応ができる 普通に考えてハウスメーカーや建設会社のスタッフである設計者や外注された設計者はその会社の標準的な設計と違うことはできないし、見積りに口をはさむ


考えること
「土地」の上に建物が建ち、「建物」の中に人が住み、そこに「人」の生活が生まれます。 恵まれた環境ではそれを十分いかし、そうでないときはその難条件を克服し、その人や土地にあった建築をつくりたいと考えています。 設計にあたって考えることを人・建物・土地の3つの要素に分けて書き出してみました。 01 「人」のこと [年齢] 家族は年がたつにつれてそのライフスタイルが変化していきます。今から5年後、10年後、20年後、30年後...に家族のライフスタイルがどう変化していくのか考えておく必要があります。それをふまえて、現在の生活を楽しく充実したものにするためにどのような建物を用意しておくか考える必要があります。 [続柄] 家族構成が二世帯や三世帯になる(あるいは将来そうなる)場合はプライバシーをどの程度とるのか見極めることが重要です。完全に分離して造るか?、風呂は一緒にするか?、食事は一緒にするか?、たまにみんなが集まれるスペースがあればいいか? ご主人の親か奥さんの親かによってもかわってきます。 [職業(学年)] 職業(学年)によって生活の様子(起床・就


お施主さんへのお願い
ご自身の夢を形にするにはやはりご自身がよく考えてどのようなものを作りたいかを私に伝えていただくことが大切です。 文章にして伝えていただく、言葉で伝えていただく、あるいは、はっきりとした言葉ではなくても会話の端々で建築に対する思いみたいなものが私に伝わればそれを形にしていく中で満足していただける建築ができてきます。 会話の中からお施主さんの望む姿を見出すのも仕事のうちと思って取り組んでいますが、やはりはっきり伝えていただかないとわからないこともあります。(人間だもの・・・) 医者に行ったときに症状を伝えないと治療に移れないのと同じで、夢を実現するためにご自身の考えをいろいろ話してください。最初は違っていても全然かまいません。話し合いの中で修正していけばよいのでどんどん希望を私にぶつけてくださいね。 完成した時に「思ったとおりの家ができました!ありがとうございます。」という嬉しいお言葉をいただくことがありますが、それは施主さんが思いをしっかり私に伝えてくださったおかげだと思っています。


職人さんたちとの関係
多くの建築業者さんは私たちのことを「先生」と呼んでくれます。 若いころは「先生なんて呼ばないで」などといちいち言っていましたがこのごろはあだ名(?)みたいなものと考えてそのままにしていますが本当は「久松さん」など名前で呼んでもらいたいです。 どんなに素晴らしい図面を作っても職人さんたちの力を借りないと実現しません。 職人さんや現場監督さんの技術力に敬意を表しつつ、いい意味で対等な立場で一緒に建築を作り上げたいと思っています。(偉そうにしていても良い建築はできないです。) 「先生」を演じる(?)場面があるとしたら(あまりないですが)職人さんが明らかに手を抜いた仕事をした時に施主さんの代わりに怒ってやり直してもらう時くらいでしょうか... それなりに経験を積んでいるので手抜きなのか一所懸命やったけどうまくいかなかったのかはわかるつもりです。 前者のケースでは結構マジで怒ります。 後者のケースではもちろん怒りませんが施主さんに喜んでもらうために頑張ってやり直すようお願いします。


リビングの中の洗面のこと
リビングの一画に洗面コーナーをつくるといろいろメリットがあります。 ・洗面所内にある場合ふつうは冷暖房がありませんが、リビング内だと冷暖房が効いているので洗面が快適。 ・暗い場所になりがちな洗面を明るくできる。 ・家族がいるところで洗面ができるのでさみしくない。(特に子供) 注意するポイントは ・生活感があらわれる場所なので丸見えにならないようにする。 ・洗面台を洗濯の下洗いに使うことを考慮して洗濯機のある場所(脱衣室)の近くにする。 ・トイレの近くにできればその手洗いとして使える。 ・玄関の近くにできれば帰宅後すぐに手洗い、うがいができる。 もちろんよく考えてつくらないと使いにくくなる場合もありますから注意は必要です。 洗面コーナーからリビングを望む リビングから洗面コーナーを望む 洗面コーナーからリビングを望む リビングから洗面コーナーを望む


ランドリールームのこと
ランドリールームというのは洗濯をしたり室内干ししたりできる部屋です。 脱衣~洗濯~乾燥機・室内干し~取り込み・収納~着衣 といった一連の動作を一部屋の中で完結し洗濯を楽にさせます。 一般的には大きめな洗面・脱衣室(3~4帖程度)としてランドリールームとすることが多いですが、スペースなど余裕があれば独立した部屋とすることも考えられます。 計画にあたって考慮すること ・家族が普段使いする衣類をまとめて収納しておく場所(ファミリークローゼット)を近くに設けて各個室までもっていかなくてもよくする ・キッチンの近くにして炊事しながら洗濯がしやすい家事動線とする ・外干しもできるよう外の物干し場へもスムーズにいけるようにする 必要な設備 ・「洗う」ための設備:洗濯機、下洗い用のシンク(洗面化粧台で兼用もできる) ・「乾かす」ための設備:物干しバー、衣類乾燥機、換気扇、サーキュレーター、除湿器、浴室乾燥機の活用も考えられます ・「しまう」ための設備:洗濯用品を収納する場所(ハンガー、ピンチハンガー、洗濯ばさみ、洗剤、柔軟剤、洗濯ネットなど)衣類を収納する場所(


内玄関のこと
内玄関というのは玄関の中につくるもうひとつの家族専用の玄関です。 家族は玄関から内玄関を通ってLDKへ入りますので内玄関で靴を脱ぎ散らかしていても玄関はすっきりしています。 したがって、不意に人(ご近所さん、郵便屋さん、宅配屋さん…)が来てもあわてることはありません。 家族専用のスペースなので収納も人の目を気にする必要がなく大容量の収納をつくることができます。 靴はもちろん、コート、ベビーカー、ゴルフバッグ・・・など玄関先にあると便利な物をいろいろ置くことができます。


階段の位置のこと
2階建ての住宅の場合必ず階段がつくのですが、これを家の中のどこに配置するかによって暮らし方が変わってきますので、その家の状況にあった配置が必要です。 リビングの中に階段をつくる場合、家から出る時や帰ってきた時にリビングにいる家族と自然に会うことになりますのでコミュニケーションがとりやすくなります。 例えば、子供が帰ってきたことやいつ出かけたかわからないというようなことは少なくなるので特に子供さんのいるお宅ではメリットが大きいと思います。 また、階段部分が吹き抜けになるので解放感と一体感が増して、2階の気配が1階に伝わりやすくなります。 吹き抜けにより冷暖房効率は下がりますが、断熱性能を高くすることや、床暖房のように足元から暖まるような設備でカバーすることができます。 吹抜をつくることに抵抗のある場合は、リビングを通って行く扉で仕切られた階段とすることが考えられます。 リビング内階段と同様家族とのコミュニケーションがとりやすく、冷暖房効果が落ちることもなくなります。 一方、玄関ホール等に階段をつくる場合は、階段を降りてから玄関までの動線が短くなるの


トイレ・浴室の窓は必要か
マンション等ではトイレや浴室に窓がないことがほとんどですが、一戸建ての場合は付けることが多いと思います。 昔と違って今は設備が発達したことにより窓の必要性は低くなってきています。 省エネの関係でアルミサッシがかなり高くなっていますので必要かどうかしっかり考えるべきだと思います。 もちろん必要だと考える方もいらっしゃるかと思います。 以下、窓が不要ではないかという理由です。 トイレ ・24時間換気が義務付けられたこともあり、常に換気扇を回しっぱなしにすることが多く窓での換気は必要ない ・照明は人感センサーにより自動的につけることができるので窓からの自然光は必要ない ・狭い空間の中に便器などがあり掃除がたいへん ・換気のために開けてあると防犯が心配 浴室 ・乾燥機能がある換気扇をつけることで浴室を乾燥できる ・浴室の窓は汚れやすく掃除もたいへん ・窓は防犯上心配


2階のベランダは必要か
2階建ての住宅にはベランダがついているケースが多いのですが、必ず必要というわけではありません。 住む人のライフスタイルによっては無くしてもよい場合もあります。 次にあげる項目の多くに当てはまる方はベランダをなしにしてもよいかもしれません。 ただし、将来にわたって変わらないかとかまわりの環境によってつけておいたほうがよいケースもありますので慎重に考える必要があると思います。 ベランダを無くしてもよいかもしれない人 ・花粉や黄砂が気になるので衣類は室内に干したいのでベランダに干さない ・布団は布団乾燥機を活用しそれほど干さないので窓の外に布団干し用のバーを付ける程度でよい ・1階で洗濯して2階で干すという階段での行き来をなくしたい ・ほこりや汚れ、鳥の糞などの掃除が大変なので無いほうがよい ・泥棒の侵入が心配なので無いほうがよい ・雨漏りの弱点を減らしたいので無いほうがよい ・ベランダをつくるコストを他にまわしたい ベランダをつけたほうがよい人 ・洗濯物や布団を干したい ・ガーデニングや外での読書などの趣味に使いたい ・エアコンの室外機を


ロードバイクを楽しむ家
ロードバイクが趣味の人のための空間です。 ロードバイクが趣味のご夫婦のための玄関です。 土間部分が広くロードバイクを置いて準備やメンテナンスなどに便利です。 たくさんの収納棚がありヘルメット、シューズなどの自転車用品のほかゴルフバッグやテニスラケット等のスポーツ用品がしっかり収納できます。 ロードバイクを趣味にされているご主人のための自転車部屋を兼ねたサブ玄関です。 右側のこげ茶の無垢板部分にロードバイクを吊り下げて収納し、左側の棚にはヘルメットやシューズなどの小物を収納します。


小さな玄関の大きな収納
玄関ホールと土間を合わせてわずか3帖しかない玄関ですが、大容量ですっきりした収納があります。 玄関のホールと土間にかけて大きな引き違いの扉がついています。狭さを感じないよう上部がオープンになっています。これはにおいのたまりやすい収納の換気にも役立ちます。 ホール側の扉を開けると靴等の収納棚、コートをかけるパイプ等があります。扉は上吊りのため床にはレールがありません。 土間側の扉を開けると靴などの収納棚のほか郵便受けがあり室内から郵便物をとることができます。床は玄関土間がそのままフラットにつながっていて傘やゴルフバッグなどを置くことができます。


省エネ性能について
省エネ性能についての自分の勉強を兼ねた覚書です。 ■ 断熱性能等級 住宅の屋根、外壁、床、窓等の断熱性能(外皮性能とよびます)についての基準です。 等級は1~7があり、2025年から4が最低基準となり、2030年から5(=ZEH水準)が最低基準となる予定です。 住宅の外皮性能は次の2つの値で評価します。 UA[W/(㎡・K)]:外皮平均熱貫流率 室内と室外間の熱の通りやすさ ηAC[---] :冷房期の平均日射熱取得率 冷房期の太陽日射熱の住宅内への入りやすさ この値は住宅が建っている地域によって決められていて私が住んでいる愛知県岡崎市付近(地域区分6)では次のようになります。 断熱等級1:UA= - ηAC= - 1980年旧省エネ基準未満 2025年から採用できません 断熱等級2:UA=1.67 ηAC= - 1980年旧省エネ基準 2025年から採用できません 断熱等級3:UA=1.54 ηAC=3.8 1992年新省エネ基準 2025年から採用できません 断熱等級4:UA=0.87 ηAC=2.8 1999年次世代省エネ基準


耐震性能について
耐震性能についての自分の勉強を兼ねた覚書です。 ■ 耐震等級 地震に対する構造躯体の強さの基準です。 等級は1~3があり1が最低基準(=建築基準法の基準)となります。 ■ 耐風等級 暴風に対する構造躯体の強さの基準です。 等級は1~2があり1が最低基準(=建築基準法の基準)となります。 ■ 接合金物 地震時や台風時に建物に水平力がかかると、接合部に大きな力がかかります。 柱には大きな引き抜き力が働きますのでこの力を計算し、これに対抗できるよう柱頭と柱脚に金物を取り付けます。 また、筋交いの端部には強さに対応した金物を取り付けます。 ■ 耐震・耐風等級1(=建築基準法の基準)をとるためには 存在壁量 > 必要壁量 となるように地震と風について各階、各方向についてすべて確認します。 建物全体の壁量と建物を4分割した各エリアの壁量を確認します。 存在壁量 :実際にある耐力壁(筋交い等がある強い壁)の量 必要壁量(耐震):床面積に建物の仕様により決まる係数をかけて算出 必要壁量(耐風):風を受ける面積に対して決まった係数をかけて算出 ■...


耐久性能について
耐久性能についての自分の勉強を兼ねた覚書です。 木材の劣化を軽減し住宅の耐久性を高めるための基準です。 ■ 外壁、土台の防腐、防蟻 外壁を通気工法とする 地面から1m以内に防腐、防蟻処理 外壁下端に水切を設ける 土台にヒノキ、ビバ等を使用 基礎の高さを地盤面から40㎝以上とする ■ 床下換気、防湿、小屋裏換気 基礎と土台の間に通気のためのパッキンをつけて床下を換気 べた基礎等で湿気を防ぐ 軒先に給気口を、棟部分に排気口を設けるなどして小屋裏(屋根裏)の換気を行う。


空気環境について
空気環境についての自分の勉強を兼ねた覚書です。 ■ ホルムアルデヒド対策 内装の仕上げや天井裏などにホルムアルデヒドを発散しない材料(F☆☆☆☆)を使用します。 現在ほとんどF☆☆☆☆の建材しか流通していないので特に問題ないと思います。 ■ 居室機械換気 24時間換気扇により1時間に0.5回空気を入れ換える(2時間で全ての空気を入れ換える)のですが、次の3つの方式があります。 第1種換気 機械吸気・機械排気 第2種換気 機械吸気・自然排気 第3種換気 自然給気・機械排気 このうち、居室に給気口を設け、トイレ等の換気扇で排気を行う第3種換気が一般的です。 住宅の気密性能が上がったことにより新鮮な空気が入りにくくなりシックハウス症候群が社会問題になったことがきっかけでこの基準ができました。 せっかくすき間をなくしているのにそこに穴をあけるわけでちょっと皮肉な感じですが、健康にかかわることなので大事な基準です。
bottom of page